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院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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高脂血症改め脂質異常症

July 12, 2007

高脂血症の診断基準が変わりました。そして高脂血症という言い方でなく脂質異常症というふうに病名も変わりました。改定前は総コレステロールが220mg/dl以上だと、はいあなたは高脂血症です、薬飲まないと心筋梗塞・脳梗塞になりますよ、と医者におどされてスタチン系というHMG-CoA還元酵素阻害剤を飲まされるはめになっていました。私はそんなことはしていませんし、むしろコレステロールは細胞膜やホルモンの材料に必要で250前後のほうが身体にいいです、と言ってましたがなかなか患者さんに信じてもらえませんでした。スタチン剤の具体的な薬の名前を挙げると、メバロチン・リポバス・リピトールなどが有名です。しかし、総コレステロールが220以上だとすぐ動脈硬化がくるのでしょうか?いいえ必ずしも動脈硬化になるわけではありません。逆に総コレステロールの値が正常範囲でも動脈硬化になるひとはたくさんいます。確かにLDL-C(いわゆる世間で悪玉と呼ばれている)が高いと、この脂は酸化しやすいので動脈硬化に原因になりえます。しかし肝臓でコレステロールを運ぶリポ蛋白を合成する際に抗酸化ビタミンがしっかり含有された状態だと、抗酸化ビタミンがたっぷり積み込まれたリポ蛋白に結合したLDL-Cは酸化されるずにすむのです。LDL-Cの値よりもむしろ脂質の酸化を防ぐビタミンEの摂取が重要なのです。今回の診断基準では、LDL-C140以上、HDL-C(いわゆる善玉)が40未満、TG(中性脂肪)が150以上のいずれかに該当すると脂質異常症と診断されるようになりました。この改定のおかげで、不要な薬を飲まなくていい人が若干増えると思います。しかし、日本人の場合スタチン系のお薬を飲んで心筋梗塞が予防できるのは100人飲んで1人だけ予防できるという程度の効果しかないのです。そのうえスタチン剤はコレステロールの生成を阻害すると同時に人間にとって必要なある物質の生成も阻害してしまうのです。長くなりましたのでそのある物質については次回書きます。