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院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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アトピー性皮膚炎と低血糖症

October 15, 2010

アトピー性皮膚炎の患者の中に低血糖症を合併しているが少なくありません。逆を言うと低血糖症の方でアトピー性皮膚炎を患っている人も多いです。アトピー性皮膚炎というと世間ではアレルギー疾患と認識されているようですが、アレルギーだけが原因ではありません。皮膚炎はベースに栄養欠損が必ずあります。正常な皮膚を作るには、タンパク質、ビタミンAなどが必要で、アトピー性皮膚炎の患者さんの多くはこれらの栄養素が不足しています。また副腎の機能低下も皮膚炎の原因になります。人間は副腎で副腎皮質ホルモン(ステロイド)を産生していますが、このステロイドホルモンの材料となるのがコレステロール、ビタミンC、パントテン酸などです。これらの栄養素が不足すると自前のステロイドホルモンが十分に作れなくなり皮膚炎が悪化します。
低血糖症は糖質や炭水化物を多く摂取する人に見られる現象です。糖質や炭水化物は消化吸収が早く一気にに血糖が上昇します。それに反応してインスリンが過剰に分泌され食後2時間前後くらいから血糖が急激に低下してきます。ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源ですので、血糖が下がると脳の機能が低下してしまいます。脳には脳幹という生命の中枢があり、血糖が極度に下がってしまうと生命に危険が及びます。そこで人間は血糖を上げるホルモンをいくつも持っています。アドレナリン、ノルアドレナリン、グルカゴン、コルチゾル、成長ホルモン、甲状腺ホルモンなどです。アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾルは副腎で産生されます。低血糖になると血糖を上げようとして副腎が頑張って働いてアドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾルなどを産生します。低血糖が日常茶飯事になると、副腎が疲労してきてしまいます。するとステロイドホルモンが十分に産生されなくなり皮膚炎が悪化するのです。アトピー性皮膚炎の治療は、ステロイドによる免疫抑制や抗アレルギー剤の治療では根本的に治りません。皮膚を正常に分化させるためのタンパク質・ビタミンA、ステロイドホルモンの材料であるビタミンCやパントテン酸をしっかり補給し、かつ副腎に負担をかけないように低血糖をおこさない食事=高タンパク質&低糖質・炭水化物食を心がけることが重要です。