院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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不育症

February 24, 2011

妊娠はするけれども、流産、死産や新生児死亡などを繰り返して結果的に子供を持てない場合、不育症と呼びます。習慣流産はほぼ同意語ですが、これらには妊娠22週以降の死産や生後1週間以内の新生児死亡は含まれません。不育症はより広い意味で用いられています。一般的には2回連続した流産・死産があれば不育症と診断します。原因としては、子宮形態異常が7.1%、甲状腺異常が6.6%、両親のどちらかの染色体異常が4.8%、抗リン脂質抗体症候群が9.3%、凝固因子異常として第XII因子欠乏症が6.9%、プロテインS欠乏症が7.9%あります。しかし検査をしても明らかな異常が判らない方が64.2%にも存在します。私はこの6割強の原因不明とされている方は、背景に栄養欠損があると思っています。いごこちのいいふかふかの子宮粘膜を赤ちゃんは好みます。子宮粘膜は、タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンAなどの栄養素で作られます。また赤ちゃんは臍帯を通じてお母さんから10ヶ月の間栄養をもらって成長します。お母さんが栄養欠損でもらえる栄養が極端に少ないと、赤ちゃんは子宮の中にいられなくなります。これが流産や早産の原因です。妊娠することも大切ですが、妊娠はゴールではなくスタートです。母子ともに健康な状態で出産を迎えられるように、妊娠前~妊娠中の栄養摂取が非常に重要になってきます。

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