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院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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アトピー性皮膚炎にプロトピック?

July 17, 2007

アトピー性皮膚炎に対してプロトピックを処方するケースが最近多いようです。ステロイドの副作用を恐れて患者さんも医師も違う薬を求めます。そこで登場したのがプロトピック軟膏なのです。しかしプロトピックは強力な免疫抑制剤です。免疫を抑制することで表面上の皮膚の炎症反応を抑えているにすぎません。ステロイドは使われてからもう何十年も経っているので発現する副作用についてもよく分かっていますが、プロトピックはまだ日本での使用経験は浅く今後どのような副作用が現れるかわかりません。実際外国では、皮膚癌や悪性リンパ腫の報告がありますし、FDA(米国食品医薬品局)はプロトピックに発がん性の可能性があるとの注意喚起を行っていますので、安易に使用すべき薬ではないと思います。ステロイドにしろプロトピックにしろ免疫抑制して炎症を抑える薬です。アトピーは免疫亢進のみによって生じている病態ではないので、免疫抑制剤では根本的な問題解決になりません。アトピー性皮膚炎の患者さんで2次感染を合併していない人はいないので、むしろ免疫抑制することで感染を増悪させます。ステロイド同様プロトピックも中止するとリバウンドが起こります。教科書的にはプロトピックにはリバウンドはないと言われていますが、実際プロトピックを中止するとステロイド以上にリバウンドを起こします。リバウンドは患者さんにとって大変つらい状況ですが、免疫抑制し続けるほうがもっと危険でアトピーを根本的に治すのを困難にします。ぜひともこのつらいリバウンドを乗り越えて健全な皮膚を取り戻していただきたいものです。地味な作業ですがアトピー性皮膚炎の根治には、皮膚の消毒・栄養素補給による皮膚の修復が重要だと考えます。