院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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栄養解析

December 26, 2011

栄養療法において重要なのが血液データの解析です。血液検査項目の多くは酵素を測定しています。例えばGOT、GPT、γ‐GTPなどは肝臓に多く含まれている酵素です。一般的には、肝臓の障害がどの程度あるかをみるために検査をしますが、分子整合栄養医学では肝障害をチェックするためだけに測定しているわけではありません。酵素も当然栄養からできています。どの酵素がどういう栄養素を材料にして合成されるかという生化学的な背景を理解して栄養解析をすすめます。
一般的な病院では、基準値内におさまっていれば「異常なし」とマニュアル的に診断しています。しかし分子整合栄養医学では、検査会社の基準値は多くの場合無視し、独自の基準値で判定しています。
栄養解析には経験が重要になってきます。そして解析結果をもとにどういった栄養素をどれくらい処方するかを決めますが、至適量(その人の不足している栄養素を補う適切な量)を処方できるようになるのにも経験がものをいいます。私も最初のうちは師匠の処方の意味がなかなか理解できませんでした。患者さんの症状の改善やデータの改善をチェックしながら至適量というものがだんだんと分かるようになってきました。栄養療法は容量依存性に治療効果があらわれてきますので、栄養素の摂取量がポイントになります。少ない量をだらだらと長期間飲んでも効果は得られませんので、不足を補うだけの十分量を摂取できるかどうかが治療がうまくいくかどうかのカギになります。