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院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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ピロリ菌の除菌適用拡大か

February 13, 2013

分子整合栄養医学では胃の状態を整えることを重要視しています。なぜなら、栄養の消化吸収をよくするためには、胃の働きが健全であることが必要だからです。ピロリ菌が胃に感染すると、炎症を起こします。炎症が持続すると胃粘膜が萎縮(薄くなる)してきて、最終的には胃酸の分泌が低下したりビタミンB12の吸収に必要な内因子の分泌が低下します。胃酸分泌が低下すると、タン白質の消化や鉄やカルシウムの吸収が低下していまします。
現在は、ピロリ菌の除菌は胃潰瘍か十二指腸潰瘍を認める患者さんにしか保険適用になりません。しかし、厚生労働省は慢性胃炎に対しても除菌が保険適用になるようにすることを決めたそうです。ピロリ菌による慢性胃炎の患者さんは相当数に上るため、慢性胃炎に対して除菌を保険適用することは、今の財政難の日本においては無理だろうと私は思っていましたので、厚生労働省の決断には驚きました。ピロリ菌感染が持続して萎縮性胃炎が進行すると、胃癌ができやすいことが知られています。胃癌の治療は、患者さんにとっても開腹手術をしたり、進行癌の場合は抗癌剤治療を受けたりと肉体的にも精神的にも経済的にも大変です。国にとっても、癌治療費というのは莫大な費用負担になります。慢性胃炎に対する除菌を保険適用にすることが、長い目でみると医療費の抑制につながると考えたのだと思います。
ご両親やご兄弟が、胃、十二指腸潰瘍や胃癌になった既往がある方は、一度是非胃カメラ検査を受けることをお勧めします。gdmクリニックでも胃の内視鏡検査を行っています。経口、経鼻ともに可能です。経口の場合は、少し眠たくなる鎮静剤を注射して楽に検査できるようにしています。