院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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ガンと栄養

August 3, 2007

昨日はお休みをいただいて大阪まで勉強会に行ってきました。ガンと栄養というテーマでした。ヒトには、異常な細胞の出現を抑止、排除するメカニズムが幾重にも備わっており、いくとかの要因が重ならないとなかなかガンはできないそうです。発ガン物質は、ガン化のきっかけとなるDNAを損傷させるイニシエーターと、それ自身には発ガン性はないがイニシエーターの効果を増大させるプロモーターに分けられます。ヒドロイシラジカルがDNAを損傷しますが、細胞マトリックス内のビタミンC濃度を高めておくと、これを防げます。ビタミンドックと称して血中のビタミンC濃度を測定している医療機関も多いですが、血中濃度ではなく細胞内の濃度が重要なのです。また分化異常がガン化をひきおこしますので、分化を正常化させるビタミンAの摂取も重要です。沖縄の方はガンに罹患する人が全国平均よりもかなり少ないそうですが、コンブの消費量は全国平均の2倍であることが関係しているそうです。昆布にはフコイダンという物質は含まれています。昆布由来のフコイダンはU,F、G-フコイダンの3種類があり、このうちU-フコイダンがガンのアポトーシス(ガン細胞の自殺)を誘導してくれるそうです。ガンは嫌気性解糖によって生きていますので、低酸素の人、すなわち貧血の人が好きです。ですからHbを正常化させておくことも非常に重要です。あとは免疫細胞はタンパク質でできていますので、タンパク質の摂取も重要になってきます。地味なようですが、日ごろからのタンパク質、ビタミンA・Cなどの栄養アプローチがガン予防には重要だと思います。たとえガンと診断されても、貧血を進行させない・タンパク質をしっかり摂取する、ビタミンAによってガン細胞の分化を正常に誘導する、などの栄養アプローチでQOLを維持したまま長期生存は可能です。