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院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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未病には栄養療法

June 12, 2013

薬用酒のCMなどで「未病」という言葉を聞いたことがあるかと思います。「未病」とは健康ではないけれどこれといってはっきりした病気にかかっているわけではない状態で、病気の前段階あるいは半健康な状態と定義できます。2000年以上前の中国の医学書である黄帝内経に「未病」という言葉が使われているそうで、中医学の概念です。
現代人の多くは未病の人が多いのではないでしょうか?体がだるい、睡眠をきちんととっても疲れがとれない、頭痛がしょっちゅうする、冷え性である、胃がもたれる、などといった症状がある方は未病の状態にあると言えます。しかし、こういう症状を訴えて病院を受診しても、血液検査や胃カメラの結果は「異状なし」と診断されてしまう方が殆どです。現代医学では未病の原因を見つけることはなかなか困難なのです。それはなぜかというと、基準値血液データが治まっていたりレントゲンや内視鏡などで画像的な異常がなかったりした場合は「異常なし」と診断するからです。それでも症状を訴えると、精神疾患患者であると医師は判断し精神科や心療内科を受診するように指示します。
分子整合栄養医学的には、未病は潜在性栄養欠乏症である場合が多いと考えます。ヘモグロビンが正常範囲内でも潜在性鉄欠乏状態(貯蔵鉄が不足)であれば貧血と同じような症状を呈します。
人間の臓器、組織にはそれぞれ理想とされている栄養濃度というものがあります。その理想濃度から逸脱してくると、細胞の働きが低下してきてさまざまな症状を引き起こすようになります。栄養欠損が進行すると、未病の状態から本格的な病気になるわけです。黄帝内経に、「名医はすでに生じた病気を治すのではなく、未病の内に治す」と書いてあるそうです。病気が進行してからでは、治療に時間もコストもかかりますので、未病の状態で原因を見つけ根本的な問題解決を図ることが重要だと思います。栄養療法は未病の原因を見つけその原因を栄養素の補給によって根本的に是正することが可能な治療です。