院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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食事制限の罪

October 18, 2013

食物アレルギーを起こしやすい卵や乳製品などを子供が食べるのを過剰に制限した結果、アレルギーの悪化や栄養障害を起こす事例が報告されています。極端な食事制限の結果、皮膚症状が改善されるどころか逆に症状が悪化したお子さんの方が少なくなかったそうです。またビタミンD不足による骨の異常(くる病)を発症したという報告もありました。
当院でもお子さんのアトピーなどでアレルゲン検査を希望される親御さんがいますが、私はアレルゲン検査をしてもあまり意味がないし食事制限をしすぎると、身体の成長を妨げますのでうちではしませんとお断りしています。
まずアレルゲン陽性となっても実際はその食べ物がアレルゲンでない場合があります。それはアレルゲンの検査試薬のタンパク配列と実際の食品のそれとが異なるからです。逆にアレルゲンでないという結果がでた食品がアレルゲンになっていることもあります。
成長期のお子さんに、極端な食事制限をすると、骨、脳などの成長に必要なタン白質が大幅に不足してしまいます。また、皮膚や腸粘膜もタン白質などの栄養を材料としますので、皮膚粘膜も弱くなりますますアトピーが悪化してしまうのです。
食べると蕁麻疹、湿疹、呼吸困難などの症状がでる食べ物は制限しないといけませんが、症状がでていない食べ物は制限しない方がよいかと思います。アレルゲンを排除することに力を注ぐよりも、皮膚や粘膜上皮を健全に丈夫にして、異物を侵入させない身体をつくることの方が大切です。

アトピー性皮膚炎治療クリニック