院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


« 起立性調節障害は鉄不足  |  頭痛外来 »

曲者の基準値

January 29, 2015

体調が悪くなると、多くの方は一般的な内科を受診されます。そこで血液検査などを実施されますが、結果は「異常なしです」と言われている方が殆どです。しかし、患者さんは「異常なし」と言われても、現にお困りの症状があるわけですから納得がいきません。もしくは、起立性調節障害などのとんちんかんな診断名を付けられ、効きもしない薬を処方されるかです。
血液検査をするとデータの横に基準値というものが載っています。この基準値が誤診される原因だと考えています。基準値は正常値ではないのに、医師の殆どは基準値内に入っていれば異常なしと考えます。基準値は、検査した人の平均値から計算して検査会社が決めるもので、検査した人の95%の人が入るように設定されます。例外はコレステロールの値で、これは動脈硬化学会が勝手に決めているものです。検査した人の95%が入るということは、基準値から外れる人は、下位の2.5%と上位の2.5%の人だけです。よく患者さんに説明する例え話が学校の成績です。100人中下から3番目の成績の生徒は、下位の2.5%より上に位置するので血液検査で言う基準範囲内に入っています。しかし、下から3番目の生徒の成績をだれも標準とは思わないでしょう。大学進学どころか進級も難しいかもしれません。平均点より下の点数をとって満足する人はあまりいないのではないでしょうか?
血液検査結果も同じです。基準範囲内に入っていても平均以下の値は異常と考えるべきです。人間の体は全部食べた栄養でできています。血液も栄養でできています。血液検査で調べる項目の多くは酵素を測っていますが、酵素も栄養でできています。酵素の値が低いということは、その酵素を作るための材料、すなわち栄養が足りないと考えるべきなのです。
慢性疲労、朝起きられない、気分が落ち込むなどの症状があるのに血液検査で「異常なし」と言われている方は、分子整合栄養医のもとで詳しい血液検査を受けていただくとお困りの症状の原因が分かるかもしれません。