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院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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放置される貧血

July 26, 2016

倦怠感、微熱、めまい、頭痛、易疲労などの症状を訴えて近くの内科を受診し、血液検査などを行っても原因を同定できない場合は、大学病院などの大病院の総合診療科を紹介されることが多いようです。このあいだも、同じような症状で大学病院でもいろいろな検査をしても結局原因が分からず、3か月毎に採血をしているだけの患者さんから相談メールがありました。いつもブログを読んでくださっている方ならもう原因はお分かりだと思いますが、鉄欠乏が症状の背景にあると考えるべきです。実際、大学病院での検査でもヘモグロビンが10g/dlを切っており、フェリチンも5ng/ml未満で明らかな鉄欠乏状態にありました。しかし、鉄の補充はせずに経過を見ているだけでした。
ヘム鉄を飲んでフェリチン値が増えればすぐに症状はよくなりますから今日から早速ヘム鉄を飲んでください(1日に72mg、レバーで換算すると700g以上)とお伝えしたところ、1週間も経たないうちから体がすごく楽になったと言われていました。しかし、保険で処方される無機鉄だと、胃腸症状がでて飲めなかったり吸収率が悪いのでフェリチンが速やかに上昇しなかったりでこんなに早く症状は改善しないはずです。
ブログでよく書きますが、なぜか貧血は軽視、放置されやすい疾患です。それだけ女性には貧血が多いので、貧血になるのが当たり前とでも思っているのでしょうか。ピロリ菌も以前は日本人の6割以上が感染しているからいちいち除菌などしなくていいと言っている医者も少なくなかったのと似たような感じなのかもしれません。貧血はリウマチなどの膠原病の原因にもなりますので、自覚症状がなくても貧血は放置してはいけません。貧血を指定されていても対処されていない方は是非とも受診してください。