院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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低血糖症

May 20, 2008

先日東京で「心のトラブルと低血糖症の関係」という講演会に出席してきました。低血糖症という言葉は最近徐々に浸透しつつありますが、医師の間では殆ど認知されていない病態だと思います。低血糖というと、砂糖の不足でおきるものと思う方も少なくないと思いますが、実はその反対で砂糖の取りすぎでおきる病態です。「砂糖は脳のエネルギー」というCMを砂糖の業界がしたりして、砂糖は脳にとって不可欠な栄養素だと間違った認識をしている方が殆どだと思います。脳はブトウ糖のみをエネルギー源にしていますが、ブトウ糖を砂糖はイコールではありません。白糖は、精製されすぎていて小腸から吸収されやすく、急激に血糖を上昇させてしまいます。白米・麺類などの炭水化物も、すぐ消化されて糖に変わっていますますので血糖が急激に上昇します。血糖が上昇するとインスリンが過剰に分泌され、今度は血糖が下がりすぎてしまいます。血糖が下がりすぎると生命維持に支障を来たすので、血糖を上げようとするホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなど)が分泌されます。これらのホルモンが過剰に分泌されると、攻撃的になる・うつ状態・疲労感・自律神経のバランスの乱れなどがおきます。そしてこれらの症状を訴えて病院受診すると、医師の殆どは低血糖症という概念を知らないので、うつ病・統合失調症・パニック障害といった診断をして向精神薬を処方します。低血糖症のその他の症状としては、目のかすみ・めまい・体温の上昇・湿疹・アレルギー・眠気・動悸・頭痛など様々な症状を呈します。
また砂糖の過剰摂取は近眼、認知症などの発症にも関係しています。
診断方法ですが、5時間糖負荷試験をしないといけませんが、医療機関側にとっても患者さん側にとっても大変な検査ですし、保険適応外ですので、日本で行っている医療機関はごくわずかです。gdmクリニックでは残念ながらまだ実施できていません。
低血糖症には何種類かタイプがあり、反応性・無反応性・乱高下型などがあります。反応性とは、砂糖摂取後に急激に血糖が上昇しその後血糖が急激に下降するタイプです。無反応性とは、食事をしても血糖が上昇しないタイプで、最近TVによくでている大食いの「ギャル曽根」さんは、無反応性低血糖だそうです。食べても食べても血糖が上昇しないので、いくらでも食べれるというわけです。乱高下型とは、血糖が上がったり下がったりを繰り返すタイプです。
治療方法は、すぐ糖として吸収されるような、砂糖・炭水化物(過度に精製されすぎた白糖・白米・薄力粉・ジュース・スナック菓子など)を控えて、タンパク質・ビタミンB群・ミネラルなどをしっかり摂取することになります。旬の食材をきちんと調理して食べるという当たり前のことが一番重要なのです。ただ治療効果を早く出すためには、治療用のプロテイン・ビタミン・ミネラルなどの栄養素を初期の段階では用いたほうがいい場合が多いようです。