院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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非定型うつ病

June 20, 2008

NHKで非定型うつ病が最近増加しており、精神科の医師も治療に困っているという内容の番組が放送されていました。非定型とは、いわゆる「典型的な症状ではない」という意味です。非定型うつ病の患者さんは、従来のうつ病患者さんの症状と違い、過眠傾向・気分のむら・過食・イライラなどの症状があるそうです。そして従来にうつ病に有効とされていた抗うつ剤が効かないそうです。この番組を見て思ったのは、血糖調節異常と鉄不足による栄養欠損の患者さんが、非定型うつ病を診断されているにすぎないと思いました。当然低血糖や鉄不足の方は、脳内のセロトニン濃度が低下しているわけではないので、パキシルやデプロメールなどのSSRIという抗うつ剤は無効です。鉄不足だと眠気がきますし、イライラもおきます。また糖質中心の食事をすると、血糖の吸収が急激におこり、インスリンの分泌も過剰におきます。インスリンが過剰に分泌されると血糖が下がりすぎます甘いものが欲しくなり過食にもなりえます。血糖が下がり始める前にアドレナリンなどの分泌が過剰におき、交感神経を緊張させ精神状態が悪化します。ですから血糖の低下に伴い、神経症状がでるので気分のムラが生じるのも説明できます。低血糖の治療は、糖質・炭水化物を絶ち、高タンパク質の食事を少量頻回摂取することです。また亜鉛やビタミンB群の補給も重要になります。鉄不足によるうつ症状は、比較的治療が簡単で、とにかくヘム鉄をしっかり摂取していただくと劇的にしかも短期間で症状が改善します。