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院長ブログ

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副腎疲労症候群

July 1, 2008

先日副腎疲労症候群の治療の勉強会に行ってきました。
副腎はコルチゾル、アルドステロン、アンドロジェン(DHEA)などの多種のホルモンを分泌しています。コルチゾルはいわゆるステロイドと言われるもので、抗炎症作用や抗アレルギー作用を有しています。アンドロジェンのDHEAは、テストステロンやエストロゲンに変化します。副腎結核や自己免疫疾患との合併、転移性副腎腫瘍などの両側副腎の障害によって、副腎皮質ホルモンの分泌が低下する疾患のことをアジソン病といいます。副腎に結核や自己免疫疾患、腫瘍がないのに副腎ホルモンの分泌が著明に低下している人が最近増えてきています。このように副腎に器質的原因がないのに、副腎ホルモンの分泌が低下する状態のことを、副腎疲労症候群といいます。ストレスや栄養欠損によって副腎が疲弊することが原因と考えられています。副腎疲労の症状は多岐に渡ります。朝起きられない、うつ症状、倦怠感、塩辛いものが欲しくなる、性欲の減退、立ちくらみ、楽しくない、などの症状が主なものです。診断のためには、血中のDHEA-S濃度、唾液中コルチゾル濃度、問診を行います。副腎疲労によって、免疫能の低下・NK細胞活性低下・IGA抗体の分泌低下・IL-2低下・Tリンパ球低下が起き、その結果、睡眠の質の低下・筋肉の異化・インスリン感受性低下・動脈硬化・浮腫などが生じてきます。
副腎の機能を回復させるには、ライフスタイルを見直し、正しい食事を食べることが大前提です。糖質の過剰摂取は副腎を疲弊させますので要注意です。またアルコールなども控えるべきです。またできるだけ早い時間帯から睡眠をとることも大切です。栄養アプローチとしては、VC、VB群、Mg、タンパク質などをしっかり補給することです。DHEAというアンドロジェンは、副腎疲労が起きると早期から低下するため、病態のモニターマーカーとして重要です。また治療の一環として、DHEAのサプリメントの摂取も有効です。ただしDHEAは日本ではサプリメントとして認可されていませんので、医師が個人輸入して患者さんに処方するという形になります。gdmクリニックも近いうちにDHEAを個人輸入して治療に用いる予定です。DHEAもピンからキリまであり、含有量が表示の10分の1しかないものもあるようです。gdmクリニックの輸入するDHEAは、ヤムイモという植物から抽出したもので、吸収のいい舌下錠タイプのものです。副腎皮質ホルモン(ステロイド)を内服すると、副腎萎縮が起きてしまいますが、DHEAは外部から投与しても副腎萎縮を来たしません。アトピー性皮膚炎や関節リウマチでステロイドを長期連用していた方のステロイド離脱の際に、DHEAを使うと効果的な場合があります。また男性を含めた更年期障害や卵巣機能低下による不妊治療にも役立つと考えられています。