HOME > 院長BLOG > 栄養療法に関する話題 > ビタミンKとPIVKA-Ⅱ・肝癌

院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


« うつ症状・慢性疲労  |  朝バナナダイエット »

ビタミンKとPIVKA-Ⅱ・肝癌

September 27, 2008

PIVKA-Ⅱは原発性肝癌の腫瘍マーカーとして有名ですが、ビタミンK欠乏によってPIVKA-Ⅱの産生量が増加するということはあまり知られていないと思います。ビタミンKとPIVKA-Ⅱにまつわる興味深い話がありますので紹介いたします。
PIVKA-Ⅱが急に90弱と高値になった方に、どうしたらいいかという相談を受けました。担当医は肝癌を心配しており、1ヵ月後にPIVKA-Ⅱ再検と腹部超音波をしましょうと言われたそうです。その方の話をよく聞くと、少し前に蜂に刺されたあとがとびひになったため、抗生剤を皮膚科で処方されていたとのことでした。ビタミンKは食物に含まれていますが、腸内細菌によっても産生されています。抗生剤を飲むと腸内細菌のバランスが乱れることはよく知られています。この方の場合、抗生剤内服→腸内細菌の乱れ→ビタミンK産生低下→PIVKA-Ⅱ上昇というふうになったのではないかと考え、納豆を毎日数パック食べてもらいました。1ヵ月後の再検でPIVKA-Ⅱが20くらいに下がったと言って検査を受けた病院の結果表を先日見せに来てくれました。
ビタミンKは、標的細胞の核内受容体と結合し、転写因子の遺伝子発現を制御することが明らかになってきています。これらの発見から、正常細胞のみならずガン細胞に対する増殖制御、転移浸潤阻止、アポトーシスの誘導などのビタミンKの新たな作用メカニズムの解明につながっており、ビタミンKの摂取でガン抑制効果が期待されています。