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院長ブログ

栄養療法に関する話題や日々感じたことなど記していきます。


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ビタミンAは悪くない

December 1, 2007

ビタミンAを過剰に摂ると危険だと脅かされた経験があると思います。ビタミンAは脂溶性なので摂りすぎると過剰になるとか、奇形の赤ちゃんが生まれるとかと言う医師や栄養士が殆どです。そして多くに患者さんもその説を信じ込んでいます。ある論文でビタミンAを過剰に摂取すると奇形の赤ちゃんが生まれると報告され新聞にも大々的に報じられました。しかしその後アメリカの国立の小児医療センターがその論文を再チェックしたところ、結果は逆でビタミンA不足の妊婦さんに奇形の赤ちゃんが多く生まれていたことが判明しました。しかし最初の報道がセンセーショナルだったことと訂正報道がきちんとなされなかったこととで殆どの人にビタミンA奇形説植え付けられてしまいました。確かに合成のビタミンAはレチノイン酸といって、レチナールに変換されませんし、蛋白蛋白複合体を形成せず細胞内の核に直接侵入するので、大量摂取すると過剰症の恐れはあります。しかし天然のレチノールは、星細胞などに貯蔵され必要に応じて組織に運ばれていきます。肝硬変、肝ガンはむしろビタミンAが欠乏することによって生じることが分子レベルで理解されてきています。ビタミンAは分化といって形態を機能を変えて細胞が成長するときに必要な栄養素なのです。赤ちゃんもひとつの細胞から分裂分化して育っていきます。当然正常に分化するためにはビタミンAが必要なのです。ビタミンAのように医学の世界では、迷信が数多くあり今でもその多くを患者さんのみならず医師などの医療関係者も信じ込んでいます。分子整合栄養医学は、分子レベルでの栄養素の働きをきちんと究明し、それを治療にいかしています。ですから普通の病院で言われることとかなり異なった理論と受け取られがちですが、実はこちらのほうが正しいのです。地球は丸いとか地球は自転しているとかと言っても信じてもらえなかったのと同じで、栄養療法は今はまだなかな一般的な治療方法にはならないでしょうが、何十年か後に真実が何か理解してもらえるときがきっとくるでしょう。