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gdmクリニックの診療内容

ここでは、当gdmクリニックの診療内容についてご紹介いたします。

子宮内膜症

生理痛を訴えて婦人科受診し子宮内膜症と診断されている女性が最近多くいらっしゃいます。子宮内膜は性周期に伴って増殖し、受精しないと増殖した部分が剥がれ落ち、出血して排出されますが、これが月経です。本来は子宮の内側にしか子宮内膜は存在しませんが、子宮内膜に類似した細胞が子宮の内側以外の場所にできるのが子宮内膜症と言われるものです。
腹膜、卵巣内、ダグラス窩、子宮筋層内、肺など様々な場所に子宮内膜類似細胞ができます。子宮内膜と同じ性質をもつので、生理周期に伴い増殖→出血を起こします。症状として一番多いのが月経痛です。その他、月経時以外の腹痛、凝血塊(レバー状の塊)、腰痛、性交痛、不妊、月経過多などがあります。治療には鎮痛剤を用いることが多いですが、対症療法にすぎません。また性周期に伴って起きるので、ピルなどで排卵を抑制する治療もよく行われていますが、子供を望んでいる人には使えない治療法ですし、やはり人工的なホルモンを摂取することによる副作用も軽視できないのでお勧めできる治療法ではありません。
子宮内膜症の発症原因ですが、分子整合栄養医学的にはビタミンA不足による分化異常と考えられます。

その他に鉄・亜鉛・タン白質・ビタミンBなどの栄養素の不足も子宮内膜症発症の一因であると考えられます。ビタミンA・タン白質・鉄などの栄養素が不足すると、子宮内膜症でなくても月経痛が強まりますので、月経痛がある方はビタミンA・タン白質・ヘム鉄の摂取は是非行っていただきと思います。

子宮内膜症は、ロイコトリエンプロスタグランディンE2 などの炎症を引き起こすエイコサノイドによる炎症性増殖疾とも考えられるようになり、これらのエイコサノイドの作用を抑える薬が有効ではないかということで、最近では、ロイコトリエン拮抗薬という薬を試験的に治療に利用(保険外)したりしていますが、全ての患者さんに有効なわけではないようです。
また先ほど説明したプロスタグランディンE2はアラキドン酸からシクロオキシゲナーゼ2(COX‐2)によって産生されるので、分子整合栄養医学的には、COX‐2を抑制するビタミンE同族体(α‐トコフェロール・γ‐トコフェロール・トコトリエノールなど)の摂取が有効と考えられます。またプロスタグランディンE1 というエイコサノイドは、抗炎症作用を持つので、子宮内膜症の疼痛軽減に有効と考えられます。
プロスタグランディンE1は、EPAリノール酸・γ‐リノレン酸から変換されるので、これらの栄養素摂取も重要になってきます。

  • 推奨栄養素:天然ビタミンA、ヘム鉄、亜鉛、タン白質、天然ビタミンE同族体(トコフェロール、トコトリエノール)、EPA、γ‐リノレン酸

補足

1.プロスタグランディンE1(PGE1)は、炎症抑える作用があり、子宮内膜症の症状改善にはプラスに働きます。リノール酸→γ‐リノレン酸→ジホモ‐γ‐リノレン酸を経てやっとPGE1は合成されますが、この過程で亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6・ビオチン・ナイアシン・ビタミンCなどの栄養素が必要とされます。一方プロスタグランディンE2は、炎症を起こす作用があります。アラキドン酸からPGE2は産生されますが、PGE1の産生が増えるとPGE2の産生は抑制されます。

2.PGE2はCOX‐2という酵素の働きにより合成されます。ビタミンE同族体(トコフェロール・トコトリエノール)はCOX‐2の働きを阻害します。γ‐トコフェロールの方がα‐トコフェロールに比べCOX‐2の阻害に優れています。また、γ‐トコフェロールγ‐トコトリエノールの代謝産物であるLLU‐αがCOX‐2酵素の強力な阻害剤であることも明らかになっています。

3.肺や直腸にも子宮粘膜と類似した細胞ができる場合があります。月経周期に一致して喀血したり下血したりする場合は、子宮内膜症の可能性があります。

4.至適量の栄養素摂取により異所性子宮内膜が縮小・消退した報告例はたくさんあります。